こんにちは、つちもぐらです。
先日C言語とC++を勉強するにお勧めの参考書を紹介しました。
ただプログラムは本を読んだだけではなく、実際に手を動かさないとなかなか身に付かないものです。
上記の記事で紹介した一部書籍の中では、C言語の学習環境の作り方について言及している本もありますが、古かったり面倒だったりするものが多いので、記事にしたいと思いました。
C言語,C++はコンパイラ言語なので、実装したソースコードをCコンパイラを用いて、PCが理解出来る機械語に変換する必要があります。言い換えると、ソースファイルから実行ファイルを生成する必要があります。
ネイティブなC言語やC++を学習するのであれば、gccをインストールするの良いでしょう。
Windows環境であればVisual Stadioをインストールしても良いかもしれませんが、Visual Stadio はIDE(統合開発環境)であり、大規模なプログラムを扱うにはとても便利ですが、学習書にかかれているような数十行のサンプルコードを実行するだけであれば不要な機能が多く、初学者がCの勉強に使うには学習の効率が悪いと思うので、この記事では扱いません。
Windows/MacでC言語, C++を学習する環境の作り方
ソースコードの見栄えが良く実行もお手軽な環境を簡単に作る事が出来ます。
手順としては、
- Visual Stadio Code(VSCode)をインストールする。
- Visual Stadio Codeに拡張機能”Code runner”をインストールする。
だけとなります。
ただし実行にはgccが必要となるので、PCにgccがインストールされていない場合は、記事中の説明を参考にgccをインストールしてください。
Visual Stadio Codeをインストール
次のリンクからDownloadをクリック後、PCのOS(Windows/Mac)を選択してダウンロードしたファイルを実行する事でインストール出来ます。
Code runnerをインストール
VSCodeを起動してCode runnerインストールします。
具体的には、ウインドウ左の拡張機能を選択して検索BOXに”code runner” と入力し、表示された検索結果から”code runner”をインストールします。
Visual Stadio CodeでC/C++のソースコードを実行
VSCodeのファイル->新規ファイルから言語の選択でCかC++を選択して新規にソースコードを作成、または既存のソースファイルをVSCodeにドラッグする事で、ソースコードをウインドウに表示します。
次にウインドウ右上の▷Run Codeを実行する事で実行結果を出力ウインドウに表示する事が出来ます。
WindowsでC言語, C++を学習する環境の作り方
他力本願ですが、次の記事が分かり易いと思います。
私もMinGWをPCに入れたことはなかったのですが、この記事の通りにやったら、5分位でgccをコマンドブロンプトから実行出来る環境を作る事が出来ました。
まずは言われるがままに MinGWをインストールしてください。インストールが終了したら、gcc環境でCとC++のプログラムをコンパイルしてから実行してみましょう。
C言語, C++のサンプルソース
この記事で使用するソースコードは以下となります。
コマンドプロンプトを起動してディレクトリを移動
まずはコマンドプロンプトを起動します。
次にソースコードを置いたディレクトリへ移動します。
ドライブの移動は “d:” といった感じで移動出来ます。
ディレクトリの移動は “cd” コマンドを使用します。”cd 移動したいディレクトリのパス”でOKです。
“dir” コマンドでディレクトリにあるファイルを確認出来ます。画像右側のエクスプローラーと同じファイルがある事を確認出来ますね。
C言語, C++ソースのコンパイルと実行
Cソースはgcc, C++ソースはg++コマンドでコンパイル出来ます。
また、gcc, g++コマンドを実行する時に “-o 実行ファイル名” を付ける事で、実行ファイル名を指定する事が可能です。これが無い場合は “a.exe” というファイル名の実行ファイルが生成されます。
コマンドプロンプトから実行ファイル名を叩くと、ソースコードで標準出力(printf, cout)で指定した文字列が出力されている事が確認出来たかと思います。
これでC言語, C++を学習する環境は整いました。あとはやるだけですね(^^q
MacでC言語, C++を学習する環境の作り方
Macでgccをインストールするのはとても簡単です。ターミナルを起動して”gcc”と入力し、Enterキーを押すだけ。
Macにgccがインストールされていない場合は、インストールを促すポップアップが表示されるので、指示に従いインストールするだけです。既にインストールされている場合は「clang: error: no input files」とエラーメッセージが出力されます。
gccインストール後にターミナルへ gcc -v と入力して、version情報が表示されればOKです。
ターミナルでディレクトリの移動は “cd” コマンド、ファイルの確認は “ls” コマンドでディレクトにあるファイルやディレクトリを確認出来ます。
Macでもよければサンプルソースをコンパイルし、実行してみてください。
gccのversion確認からコンパイルしたファイルの実行までの一連のコマンド入力を参考までに画像で示します。
Macはプログラミングを勉強しやすいPCと言われますが、その理由の1つとしては、プログラミングを学習する環境構築の手間がとてもかからない事でしょう。
本記事では割愛しましたが、C言語である程度の規模のプログラムを書くと、makeコマンドを使いたくなります。Macには初めから入っていますが、Windowsでは追加でインストールする必要があります。
最後に
今回は個人のPCにgccをインストールして、C言語, C++ソースをコンパイルし、実行するまでを紹介しました。実際の業務で扱うような大規模なプログラムを扱うにはやや貧弱な環境ですが、学習書に書かれた短いサンプルコードの動作を確認するには最適な環境かと思います。
本記事を読んで頂いた読者の方が、自宅で頑張ってコツコツ勉強して、職場や研究室で活躍されるようになったら、とても嬉しいです。